1-2-3-4's - トレンドの再開を仕掛ける

1-2-3-4'sはジェフ・クーパーが 「ヒットエンドラン株式売買法」 にて紹介した短期売買の手法で、 トレンドにある銘柄が、3日間の押し・戻りを経た後に再びトレンドを再開するパタンを捉える取引手法です。
原著ではADXをフィルタとして使用しているものと、主観的なフィルタを用いるものがありましたが、 ここでは、フィルタを使用しないケースとフィルタを使用するケース、 また仕掛けるタイミングとして前日の高値更新で仕掛けるケースと寄りつきで仕掛けるケースでそれぞれ検証を行いました。

買いルール

  1. (フィルタありの場合)14日ADXが30より大きく、+DI-DIを上回っている
  2. 3日続けて前日の安値を更新する、もしくは2日の安値更新と1日の孕み足の組み合わせを形成する
  3. 翌日に限り、当日の高値より1tick上に買い注文を置く(または寄りつきで買う)
  4. 数日後の寄りつきで手仕舞いする

結果 - 日本株式

テスト期間:1998/1/1 - 2008/1/1

ADXフィルタなし・ストップエントリ

日数取引数勝率E比率期待値
13259247.90.9540.141
33076248.51.0380.206
52717649.01.0600.227

ADXフィルタあり・ストップエントリ

日数取引数勝率E比率期待値
1306751.01.0670.330
3302250.91.1720.472
5292550.31.2070.527

ADXフィルタなし・寄りつきエントリ

日数取引数勝率E比率期待値
14212548.51.0830.156
33600149.81.1040.306
53153751.21.1120.450

ADXフィルタあり・寄りつきエントリ

日数取引数勝率E比率期待値
1492850.41.2150.308
3479153.11.2460.583
5463653.31.2750.787

原著とは異なるエントリで優位性を発揮

ADXの条件があろうとなかろうと、全ての条件において期待値はプラスの値を示しました。 また、原著通りADXフィルタを用いた場合全てのケースにおいてE比率が1.2を超えており、期待値も3日以上保有するケースでは0.5%を超えています。 この結果から、1-2-3-4'sは日本株でも適用可能である事が云えそうです。

ただしエントリ条件については、原著に書かれている高値更新の時に仕掛けるよりも、無条件に寄りつきで仕掛けた方が優位性がありそうです。