180's - トレンド中の反転を捉える
180'sはジェフ・クーパーが
「ヒットエンドラン株式売買法」
にて紹介した短期売買の手法で、
トレンドにある銘柄が、トレンド中に一日だけ反転した後にエントリする手法です。
原著ではフィルタとして10日移動平均と50日移動平均を上回って(売りの場合下回って)いることと云う条件がついていますが、
ここでは、フィルタありのパタンと、フィルタ無しのパタン両方で検証を行いました。
買いルール
- (フィルタ有りの場合)当日の終値は10日移動平均と50日移動平均をともに上回っている
- 当日の終値は当日の値幅の下25%で引けている
- 前日の終値は前日の値幅の上25%で引けている
- 翌日に限り、当日の高値より1tick上に買い注文を置く(もしくは翌日の寄りつきで買いエントリーする)
- 数日後の寄りつきで手仕舞いする
売りルール
- (フィルタ有りの場合)当日の終値は10日移動平均と50日移動平均をともに下回っている
- 当日の終値は当日の値幅の上25%で引けている
- 前日の終値は前日の値幅の下25%で引けている
- 翌日に限り、当日の高値より1tick下に売り注文を置く(もしくは翌日の寄りつきで売りエントリーする)
- 数日後の寄りつきで手仕舞いする
結果 - 日本株式
テスト期間:2000/1/1 - 2010/11/1
フィルタ無し180's・ストップエントリ
日数 | 取引数 | 勝率 | E比率 | 期待値 |
---|---|---|---|---|
1 | 14234 | 47.8 | 0.944 | 0.033 |
3 | 13337 | 48.7 | 0.999 | 0.039 |
5 | 12531 | 48.2 | 1.004 | 0.010 |
10 | 11105 | 49.7 | 1.049 | 0.061 |
フィルタ無し180's・寄りつきエントリ
日数 | 取引数 | 勝率 | E比率 | 期待値 |
---|---|---|---|---|
1 | 25832 | 47.0 | 1.023 | 0.013 |
3 | 23077 | 48.8 | 1.034 | 0.034 |
5 | 20877 | 48.7 | 1.022 | 0.010 |
10 | 17131 | 49.4 | 1.039 | 0.035 |
フィルタ有り180's・寄りつきエントリ
日数 | 取引数 | 勝率 | E比率 | 期待値 |
---|---|---|---|---|
1 | 24047 | 47.0 | 1.026 | 0.014 |
3 | 21551 | 48.7 | 1.036 | 0.033 |
5 | 19527 | 48.6 | 1.024 | 0.010 |
10 | 16132 | 49.2 | 1.043 | 0.036 |
フィルタ有り180's・ストップエントリ
日数 | 取引数 | 勝率 | E比率 | 期待値 |
---|---|---|---|---|
1 | 13130 | 48.1 | 0.954 | 0.036 |
3 | 12299 | 48.6 | 1.008 | 0.041 |
5 | 11581 | 48.3 | 1.015 | 0.018 |
10 | 10283 | 49.5 | 1.060 | 0.065 |
フィルタ・セットアップの改善で優位性向上の可能性あり
投資結果からは特に優位性がありそうな気配は見あたりませんでした。 ただし、全ての手法において期待値がプラスだった点は評価できると思います。 単純なパタン認識に基づいた投資手法としてはなかなか悪くはないのではないでしょうか?
シンプルな手法であるため取引回数はかなり多いので、もう少しフィルタやセットアップを改善する事で優位性向上は見込める様に思えます。